聖人を装う先輩をみて思う事

現在の会社に入社してこのかたお世話になっている30代後半の先輩がいる。

 

入社して間もない頃は、右も左も分からない私に対して指導してくれたり、

仕事終わりに食事に誘ってくれたり所謂「先輩」として理想的な姿を

装っていたように思う。

 

装っていたと書くところに私の言いたい事が含まれているのだが、

この先輩をA氏と呼ぶとして、先輩Aの日頃の行動と発言は私としてはどうも腑に落ちないことから

今回思うところを書いてみることにする。

 

先日、仕事中A氏との何気ない会話に入社直後の全体研修の話題が上った。

 

A氏に対して、私が経験した全体研修では、朝礼の中で身だしなみチェックがあり、その身だしなみチェックとは、2人一組となり、全体で掛け声をあわせて「スーツよし」「ネクタイよし」「ハンカチよし」と1つ1つお互いのチェック項目に対して、指差しで確認していく作業である。

当時は入社して間もない為従順にそのチェックに取り組んでいたが、内心無駄な事だなあと感じていたことを、A氏に伝えたところ、笑い話程度の返事かと思いきや

「そういう考えはよくないなあ」と諭してきたのである。

これには心の中でイラっときたが、一応先輩なので、「そうですかねえ」と適当に

その場をやり過ごそうとしたが、続けざまにその先輩が、

「なんでも間でも否定するのはよくない。そういう姿勢はよくない。だから擦れるんだよ」と言ってきたのだ。

 

なんでこんなどうでもいい会話に軽く性格についてまで指摘されなければならないのか

腹が立ってきた。

 

 

皮肉を込めて、「賢者みたいですね。まるで悟りを開いたよう」と言ってやったが、

 

A氏「おれもだめだなって思うところはあるから、反省するようにしているんだよね」

 

と、すっかり私がA氏に対して誉め言葉でもいったと受け止め出来た人間風に語っていた。

これ以上会話すると思わず口から言ってはいけない事を吐露しそうなので、

ここで会話は終えるようにした。

 

 

そもそもこの研修の意味がないかどうかの議論ではなく、研修が無駄なことであるという私の否定的な意見について、明確な理由もなくとりあえず否定することはよくないと言ってきたのである。

 

上記に関して思うのは、A氏は偽善者だ。

A氏と会話していると思わずへどが出そうなほどだ。

 

なぜなら、A氏の対応はそんな聖人みたいな生活もしていないただのだらけた人間だからである。

 

・仕事中は携帯ゲームを稼働させている

(別に仕事が出来れば問題ないと思うのだが、ことA氏に関しては結果ではなく過程について注意を受けたのだから、A氏自身も過程で理想的な人間であらなければならない)

 

・自分の好きな話題しかしない

(複数人で会話している中で限定された人しか通じない内容の会話を繰り返し続ける)

 

・好きな話題しか受け付けない

(他の人が会話している内容をすり替えて、自分が話したい内容にしてしまう)

 

・否定されるとすぐに反論する(一旦そういう意見もあると受け止めない。受け止めたと見せかけて、すぐ反論してくる)

 

・相手が知らない話題と分かると「知らないの?!」と大げさにさも無知な相手を馬鹿にしたような口調で、得意気に話し出す。(相手が私に限ったことではない)

 

・仕事が終わればずっと携帯ゲーム

 

・体系は肥満体系(自分に甘いことを体現している)

 

これらは年齢的に相応しい態度とは思えず、むしろ幼稚だ。

 

愚かだ。

 

学歴は東大入学者を何名も題している有名高校出身であるが、A氏は東大には残念ながら合格せず、私立上位大学に入学していた。

会社は大手メーカーに就職したが、同じ高校出身の人間は東大卒業後、官僚や医師など

ハイクラスな仕事についている。

有名高校出身であることを考えれば、間違いなく、

東大に入れないことで挫折しているが、

おそらく高校までまでは、学力が優秀で親からは褒められたことしかなく、また、家庭が裕福なこともあり、

周囲からも一目置かれる存在だったのであろう。

しかし、同じ高校出身者がたどったような成功を体験することができず、

彼らに劣等感を感じながら生きる一方で、それを埋めようと周囲の中で

優れていると思われたいがために、相手が知らないとわかると徹底的に

会話の主導権を握り、自らの知を存分に周囲に知らしめることで上に立とうとするのである。

 

見ていてへどがでる。

 

自己の劣等感を埋めたいがために、後輩とかかわろうとするのもこのためである。

承認欲求の低レベルな「先輩」風なA氏を見ていると、自分はなりたくないなあと感じる。